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韓国の食文化

韓国の食文化_d0051212_16352388.jpg 柿や栗、ブドウなどの木の実、トラジ(さて、なんでしょう?)や松茸、ヨモギなどの山菜類、フナ、タチウオなどの魚類のそれぞれについて、韓国・朝鮮と日本、中国の食文化の交流がきれいにまとめられている。

 中国の食べ物も、韓国の食べ物も、ましてや日本の食べ物の情報はいまや、TVでもインターネットの世界でも溢れていて、見ているだけで食べた気になるくらいであるが、それでも、
 ・日本では一般的でなくなったフナ食も、中国や韓国では今でもフナは重要な魚であり、
 ・日本人が秋になると大騒ぎする松茸も、韓国の人は日本人と同様に好むが、中国人にはそれほど人気はなく、
 ・日本では一般的には蒲鉾のすり身にしか使われないエイやサメも、韓国ではエイは市場で普通に売られているし、中国では古くからエイもサメも食べられていた、
など、この本を読んで、改めて知ったことが多い。

 なお、サメに関しては、伊勢志摩地域で食べられているサメの干物「さめのたれ」の引用がある。
 私も三重県出身でありながら、大人になるまで知らなかった食べ物だ。
 美味しいので、読んでいて久々に食べたくなってきたが(伊勢志摩以外の地域ではスーパーなどで買える物ではない)、こういう食べ物も朝鮮や中国と交流のあった古代から受け継がれてきた食文化の一つであると思うと、非常に感慨深かった。

(トラジとは?・・・桔梗のことだそうです。韓国では、桔梗の根を漢方、食用に摂取するのだそう)

by sitejm | 2009-03-03 22:55 | 読書も好きです(いろいろ)