【読書】永遠のゼロ

 相方が「まだ自分、読んでないけど」と貸してくれた。
 戦争のお話って、映画「風立ちぬ」で暗い気持ちになったから、ちょっと気が引けていました。
 でも、読み始めると、数時間で読了。
 
 ゼロ戦の神的名操縦士だったという祖父・宮部久蔵は、臆病者だったのか。
 孫の新聞記者の姉と、司法試験浪人の弟が、彼を知る人々にインタビューをしながら、その謎が明らかになっていくお話。
 誰もが認める優秀な操縦士であったのに、なぜ彼は臆病者といわれたのか。
 そして、上司の命令に対しても、特攻に志願しない、と言い放つ「勇気」があったのに、彼はなぜ特攻隊に志願することとなったのか。
 
 戦争の話はすさまじい。
 写真とか、映像で見たことがあっても、この物語を読むことで、今で言えば、自分たちと同じような一般人が、訓練を重ねてゼロ戦を操縦し、米軍の戦闘機を打ち落とし、そして自ら爆弾を抱えて突撃する。
 この平和な時代に生まれたことを、この上なく幸運に感じる。
 幸運なのかどうか。
 それは自分が死ぬときにならないと分からないかもしれないけれど、何一つ悪いことをしていない人々が、エリート上官たちの指示で、文字通り、虫、いや、虫以下の命であるかのごとく、宣し知っていった時代がある。

 小学生の頃、長谷川君という同級生がいて、通学路に彼の家はあったので、彼のおじいさんを見かけることがあった。長谷川君のおじいさんは左手がなかった。それは長谷川君によると、「戦争で戦って失った」のだという。

 私は父がアラフォーで生まれた子なので、同じ年代の人と比べると、父は高齢だ。
 彼は山奥の田舎育ちだったから、空襲は受けていない。
 しかし、彼が子供の頃、青い目の兵隊が乗った飛行機が川に落ちてきて、その兵隊と目が合ったのをよく覚えていると言っていた。

 戦争のことを知っている人たちから話を聞かないままであれば、私たちは、なぜ高齢の人たちが、あれほど旺盛に働き、食べ、遊び、怒るのか、分からないかもしれない。

 そして、靖国参拝に対するさまざまな意見や感情の本当の意味が理解できないかもしれない。
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by sitejm | 2014-01-04 22:53 | 読書も好きです(いろいろ)