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【科学】タマタマと子育て

 睾丸の小さい男性ほど、睾丸が大きい人たちより、父親らしい思いやりがあり、小さな子供の世話をするのに適している、と米国の人類学者らが発表した。
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 エモリー大学のジェニファー・マスカロ研究員らは父性本能を決定する生物学的な要因について調査していた。

 父親の適性には、経済的、社会的、そして文化的な要素が影響を及ぼすことが知られている。

 過去に行われた研究では、テストステロン濃度が低い男性は父性本能が強く、一方、このような男性ホルモンの強い男性は、離婚しやすかったり、一夫多妻制であったりする。

 この研究結果は、ヒトは生物学的に、生殖に消耗されるエネルギーと子育てに必要なエネルギーとの間との妥協点があるということを示唆している。

 「我々の研究では、ヒトの体と脳との関係によって、ヒトの父性の多様性を説明できるかどうかが初めて調査された」とジェニファー・マスカロはいう。

 研究では、21歳から55歳の男性で、1、2歳の子とその母親とともに暮らしている70人を対象とした調査が行われた。

 夫婦は別々に、オムツや食事、入浴など、父親の子育てについてアンケートを受けた。
 
 さらに研究者らは被験者らのテストステロンの濃度を測定し、また、子供の写真を見ているときの彼らの脳の活性度をMRIによって調べた。
 また、睾丸のサイズについてもMRIによって調べられた。

 その結果、テストステロン濃度と睾丸のサイズは、アンケートによって得られた父親の子育ての度合いに反比例することが分かった。

 また、睾丸が小さい父親の場合、自分の子供の写真を見ているとき、脳の喜びや親の感情をつかさどる領域の活性度がより高いことが分かった。

 研究者らは、統計的に優位であるとはいえ、睾丸のサイズと父性本能との反比例関係は完全なものではないと認めている。

「男性の体が女性のそれらと異なるのは、必ずしも親になりたくないということではなく、生物学的に困難であるという意味である。(中略)しかし、睾丸のサイズが大きいからといって、子育てに関与しない父親になることの言い訳にはならない。」と、ジェームズ・リリングはいう。

 今回の実験でもう一つ、いえることは、男性が子育てに強く関与せざるを得なくなっている現状によって、睾丸が小さくなりうるという事実である。つまり、環境が生体に影響を与え、その結果の一つとして、父親のテストステロン濃度が低下しているのだといえる。
 
 ニューヨーク大学のジョセフ・アルカル教授は、この実験に関与していないが、この実験は、結果を一般化するには、調査対象が狭すぎる、と指摘している。(Radio-CANADAより翻訳)

>>「この人、子育ても手伝ってくれるかしら??」という判断は、ある意味、簡単だと分かったということですかね。

by sitejm | 2013-09-15 15:05 | 科学