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ブタとダチョウ

日本で、ブタの動脈をダチョウに移植する手術が、成功した。

 国立循環器病研究センター(吹田市)の山岡テツジ博士らは、ダチョウはヒトの人工動脈作りに役立つのではないかと考えている。
 
ブタとダチョウ_d0051212_2124419.jpg
 
 ダチョウの動脈は長さ30cmあり、ほかのどの動物よりもヒトのそれに近い。

 さらにこの動脈は直径がわずか2mmで、血栓を防ぐ分子で形成されている。
  
 「ダチョウは長く細い、良い血管を持っていて、移植が一層容易になるといえる。」と山岡博士。

 現在まで、血管手術のの代替品は、患者自身の他の部分の血管、あるいは他の動物や繊維、プラスチックでできた実験用の血管とされていた。
 
 これらの代替品では、血栓を生じやすいため、安全に使用するためには4mmほどの直径が必要だった。

 5頭のブタにダチョウの動脈を移植した手術は成功した。
 血液は問題なく流れたが、博士らは抗凝固剤を投入した。
 
 研究者らはこの手術の成功が、動物から直径の細い血管を得るための初の架け橋になると考えている。
 
 他の類似の移植では、ネズミなどの小動物に対して、短い人工血管の移植実験がなされてきた。

 ヒトへの委嘱では血管は長くて細い。
 たとえば、心筋梗塞の手術に必要な最低の長さでも10cm、大腿部の大動脈では20cmもの長さが必要となる。
 
 外科医らはダチョウの血管であれば、必要な長さにカットして使用できる。
 長さに限界のある、患者の体内からの血管の採取が不要になるだろう。(RADIO-CANADAより)


>>ヤマオカさんといい、ヤマナカさんといい、関西の研究者、絶好調!

by sitejm | 2012-12-15 18:36 | 科学