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派遣労働者の憂鬱

 McGill大学の研究で、派遣労働者は、鬱病など、精神面での健康に問題が生じやすいことが分かった。

 この研究結果は、8月9日発行のアメリカ社会学協会年鑑で発表されたものだ。

派遣労働者の憂鬱_d0051212_13481997.jpg 「派遣労働者などは、長期間の安定した雇用を当てにできない。使い捨て、あるいは低所得層だと思いながら、働き続けているうちに、精神面が長期に渡って落ち込んでいく状況が自分でも分かる」と、Amélie Quesnel-Vallée主任研究員は述べている。 

 Quesnel-Vallée研究員によると、 特に臨時労働者、契約労働者、そして単独労働者などは、精神的な苦悩を伴う不安感にさらされているためだという。

 研究者らが2,000人のアメリカ人を抽出して調査を行った。
 1992年から2002年における合衆国労働省で集計されたデータを分析した。
 その結果、正規雇用者と派遣労働者の精神状態を比較すると、後者ではより欝症状が観られることが分かった。

 Quesnel-Valley研究員は、この研究結果はアメリカ人だけでなく、カナダ人労働者にもあてはめることができ、労働者の安全面、少ない収入、社会保障の欠如などはカナダでも同様だという。
 
 研究者は、北米社会の不安定な雇用条件の増加を懸念している。

 2008年のカナダの統計によれば、には、カナダやケベックでも、3分の1以上の労働者(37%)が 派遣、パート、フレキシブル労働など変則的な労働に携わっていた。

 地域では、15才から24歳の若い世代の3分の2近くがこうした状況に陥っている。
 研究者らは、世界経済がますます激しい競争に突入する昨今、雇用主は労働者の精神面での健康状態にも配慮することが必要である、と論文を締めくくっている。(Radio-CANADAより)
 
>>調べなくても分かるようなことが研究されていること自体が、問題では。

by sitejm | 2009-08-15 13:48 | 労働