マッコウクジラとイルカ

 大西洋のクジラの群れの中に一頭だけイルカが仲良く混じっているのを研究者らが発見した。
 異質な生物種との関係には多くの疑問点があがった。

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 ベルリンのライプニヒ海洋生態および淡水魚研究所の研究者らは、8日間に渡って、アゾレス諸島でのこの奇妙な同棲を観察した。

 観察結果によると、イルカの接触に対して、偉大なクジラたちは優しく挨拶を返し、愛情とも見られるサインを彼女に何度か返していた。

 科学調査員のアレクサンダー・ウィルソンによれば、
「イルカは群れをなす哺乳類で、他の生物としばしば泳ぐこともある。
 しかしながら、マッコウクジラは非常に遠い距離を移動しながら狩りを行い、深く水中に潜る。
 また、彼らは非常にシャイで、他の生物が近くにいることを好まない。
 したがって、イルカとこのように共生する例はこれまで観察されていない。」
という。

 しかしながら、問題のイルカは正常とはいえなかった。
 彼の背中はS字に湾曲しており、これがクジラの群れに受け入れられる何らかのきっかけとなったのではないかと研究者らは考えている。

 障害のあるこのイルカは、本来のイルカの群れについて行くことが困難で、イルカより動きがゆったりしたマッコウクジラの群れについて行くようになったのではないかと考えられている。また、単に異なる生物種であるという意識がないか、潜在的な捕食者から保護されるためではないかとも考えられる。
  
 異なる生物種が仲良く共生することは自然界ではしばしば見られる。
 こうした共生は短期間のみ行われ、たとえば捕食者から身を守ったり、食料を得る能力を増大させたりするために行われるものである。
 社会的な動物が、感情のギャップを埋めるために他の動物と協力することもある。

 しかし、恐ろしいマッコウクジラたちがなぜイルカを受け入れたのか。

 研究者らは、イルカは、マッコウクジラの群れにとって脅威ではなく、その外観から、ただ幼いクジラとして歓迎されたのではないかと考えている。

 クジラの群れはゆっくりと泳ぎ、大人のクジラが深く潜るときは、水面近くに必ず子供のクジラと守衛のクジラを置くため、このイルカはクジラの群れと共生することができるのだ、とアレクサンダー・ウィルソンは述べている。

 英国セントアンドリュースの生物行動学者リューク・ランデルは、非常に稀な現象について、この観察が果敢に行われたものであることは認めながら、この状況下ではマッコウクジラの意識はそれほど重要ではないという。彼によると、マッコウクジラは単にイルカがいるのが嬉しいか、赤ちゃんクジラだと思っているかのどちらかだという。

 この研究結果は、「水生哺乳類」誌に掲載されている。(Radio-CANADAより)
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by sitejm | 2013-01-27 16:39 | 科学

犬が人間に近い存在になったわけ

 犬を飼っている人なら、その4つ足の仲間は、隙があればいつでもキッチンのゴミ箱をあさりに行くことをよく知っている。
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 ウプサラ大学のエリック・アクセルソンらは、この行動は非常に昔から行われていたものだと考えている。

 実際に、ヒトとイヌという二種類の生物が最初に接触したのは、ヒトがごみを排出し始めた時代にさかのぼる。 

 彼らによれが、農耕が始まると、廃棄物がでんぷん質に富むようになり、イヌがヒトに馴れるようになったという。
 ネイチャーに掲載された論文では、でんぷんの代謝に関わる特定の遺伝領域は、近代のイヌの先祖の間で選択的に鍛えられてきたとされている。

 事実、初期の農民たちが廃棄した食品廃棄物を消化する能力を発達させたオオカミから、イヌが派生してきた。
 イヌは人里近くに住むようになり、ヒトとイヌの二種は非常に近い存在となった。
 
 2010年には、ドイツの研究者らがイヌが飼いならされたのは少なくとも1万4千年前にさかのぼると推定している。彼らはスイスでイヌの頭蓋骨と歯の化石を発見している。(Radio-CANADAより)

>>ネイチャーで発表されなくても、多くのイヌ好きなら知っている事実ですけど。自分もイヌ好きなので。
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by sitejm | 2013-01-27 15:26 | 科学

氷の闇を超えて

 スティーヴ・ハミルトンの「解錠師」がとてもとても面白かったのです。
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 それに、訳者があとがきで「『氷の闇を超えて』も期待を裏切らない」というので。

 面白いことは面白いかもしれません。

 アメリカ探偵作家クラブ賞受賞っていうんだから。

 でも、解錠師のあの軽やかさ、爽やかさ、ほろ苦さを期待すると大失敗、ですわ。

 主人公アレックス・マクナイトは私立探偵。元警官で、撃たれた経験があり、胸に摘出できなかった銃弾を残している。

 友人のエドウィンはフルトン財閥の御曹司。
 賭博が好きでカジノで遊んでは多額の金を使い込んでいる。それをいさめてきたのがアレックス。

 妻のシルヴィアとアレックスは、どうやら抜き差しならぬ関係のよう。

 ある日、エドウィンが賭博のために借りた大金を賭け師に返しに行くと、賭け師は惨殺されていた。

 以降、エドウィンのかかわる賭け師がまた殺される。

 そのうち、エドウィンも行方不明になり、ある日、アレックスも命を狙われるようになる。

 アレックスを狙うのはローズ。
 女のような名前だが、実は精神に異常を来たした男である。

 アレックスは、警官時代の相棒をローズに撃ち殺された。
 そのとき、アレックスも撃たれた。胸に残るのはそのときの銃弾だ。

 ローズは刑務所に入っているはずなのに、アレックスには何度もローズからの手紙が届くことになる・・・。



 翻訳の加減もあるのでしょうけれど、あっさりして読みやすい文体だけれど、全体的にじめっと暗い。
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by sitejm | 2013-01-23 22:01 | 読書も好きです(いろいろ)

カジノロワイヤル

d0051212_21322875.jpg 映画のカジノロワイヤルが結構面白かったので、イアン・フレミングの原作はどうだったのだろう、と読んでみました。

 映画は原作に割りと忠実に作られているというのですが・・・。

 ジェームズ・ボンドは黒髪で、煙草大好き。
 
 ル・シッフルはぎょろ目で赤毛で、どうも不細工っぽい。かつ、ジャマイカとは何の関係もなくて、「ソ連」の工作員。

 ヴェスパーは、映画では財務省の会計士ということになっていたけれど、原作では英国諜報員。
 フランス参謀本部諜報員マチスの助手みたいな位置づけでした。

 また、Mは男性です。

 原作のほとんどはカジノのシーン。

 カードゲームの説明もあるので、そういう意味で原作は面白いです。

 それと、ワテクシ的には大好きだった、CIAのフェリックス・ライターが登場するシーンや、ボンドがタマタ○をル・シッフルにぶん殴られるシーンは原作に忠実。殴る道具はちょっと違っていましたが。

 ヴェスパーとボンドが親しくなる部分は、原作では案外長くて、陰湿な描写に思えました。

 これはハードボイルド小説なので(だと思う)、仕方ないことかもしれません。

 でも、ヴェスパーとボンドが二人っきりで過ごす背景は映画より、よほどロマンチックな場所だと、ワテクシは思いました。

 
 ラストは冷たく、あっさり、です。

 しかし、それは当時の男たちは、そうありうべきだったからかな?
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by sitejm | 2013-01-23 21:39 | 読書も好きです(いろいろ)

It Happened One Night

 「或る夜の出来事」

 知人が面白いといっていたので、見てみました。

d0051212_14261794.jpg しかし、最近の、場面展開が異様に速くてけばけばしい映画を見慣れているので、正直、最後まで見られるかどうか、自信がありませんでした。

 ところが、これがなかなか面白い。

 いえ、かなり!

 金持ちのわがまま娘エリー(21)(クローデット・コルバート)は、ひょんなことで知り合ったお金持ちなプレイボーイ・キングス・ウェズリーと婚約。
 でも、わがまま娘の富豪の父(大銀行家)、キングが気に入らない。

 結婚を許してもらえないので、監禁?されていたクルーザー内でハンストしていた娘、突然、海に飛び込んで逃げ出します。
 
 一方、新聞記者のピーター・ウォーン(クラーク・ゲーブル)は、そのはねっかえりな性格ゆえ、失業中。
 仕事探しのためか(jm:すみません、ちゃんと観ていませんでした)NY行きのバスに乗るところ。

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  エリーの方はNY行きの長距離バスの切符を何とか手に入れて(何も持たずに逃げたのになぜ・・?というのは途中でさらっと解消されます。)、ピーターの隣席に。

 お嬢様育ちで、かばんを盗まれ、お金もないのに、何かとつんけんするエリー。
 ピーターもむかつきながら、放っておけず、何かと助ける羽目に。

 しかし、翌日には新聞の一面に、エリーを見つければ懸賞金1万ドル(現在の感覚としては1000万円くらいでしょうか)との記事。
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 追っ手の手も伸びてきますが、ピーターはエリーのことを記事にすることを条件に、エリーも機転をきかせてなんとか追っ手を撒いて逃げ延びます。

 そのうち、なんだか二人の間に・・・

 ・・・・みたいなお話。
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 金持ち娘と記者って、どこかで見たような??な、ストーリーですが、これはこれで面白いロード・ムービーでした。本当に笑えるところも多くて、昔の映画は良くできてるなあ、と感動しました。

 で、ここはネタばれになるので、Moreにしますが、

More
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by sitejm | 2013-01-20 15:01 | たまには映画を

解錠師

 このミス2013海外編の1位となった作品です。

d0051212_1502262.jpg 8歳でとてもひどい経験をして以来、しゃべることができなくなった少年マイクル。

 しかし彼は、絵が得意。
 そしてたまたま手元にあった錠を自ら開けたのをきっかけに、どんどん錠前の技術を磨いていきます。
 (かつ、美少年と来ています。)
 
 それゆえか、原作のタイトルは「Lock Artist」。

 マイクルはその腕を見込まれ、高校のフットボールの花形選手ブライアンからある頼まれごとをされますが、運悪く、罪はマイクルが全部被る羽目に。

 しかしそれをきっかけに、同じく絵が上手な美少女アメリアや、神に近いプロの錠前師ゴールドに出会うことになります。

 彼は高校生にして芸術的なまで優れた錠前師として、犯罪に手を染めていくのですが・・・。

 
 孤独だけど、誰に媚びるわけでもなく、素直で小気味良いマイクルの心の中の語り口に一挙に引き込まれます。

 そして、描写のわかりやすいこと!

 まるで映画を観ているかのようです。

 もう、脚本が要らないくらい。

 必ず映画化されるでしょうな。

 読み終わるのが惜しい、と思った作品は、久しぶりでした。
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by sitejm | 2013-01-20 15:00 | 読書も好きです(いろいろ)

ミレニアム

 映画「ドラゴン・タトゥーの女」があまりにも面白かったので、原作も。

d0051212_14444171.jpg ほぼ原作に忠実に作られた映画だと思いました。

 なので、あらすじはこちらを参考にしていただくとして。

 ただ、キーとなる人が原作とは異なっていたり、ラストもほんの少しだけ違っています。

 映画の方が、切なかったかな。。


 それと、主人公?のミカエルが、下は23歳から上は56歳まで・・・と、平成のスウェーデン版源氏物語のごとくご活躍されているのには、少し驚きました。

 作者のスティーグ・ラーソンは、人道主義的な政治雑誌の編集長を務めた人ですが、3作目を書いて、亡くなったのですね。50歳で!残念~!
  
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by sitejm | 2013-01-20 14:44 | 読書も好きです(いろいろ)

住みやすそうな星

 地球外生命体や居住可能な惑星について研究している科学者らは、exoluneつまり、我々の住む太陽系の外部惑星を周回する自然の衛星に目を向け始めている。

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 米国とドイツの研究者らは、これらの天体は、その周回する惑星と同程度に生命体を維持する可能性があるという。

 研究者らは月と地球とを比較し、理想的な距離に関する理論モデルを構築した。
 
 現在までに特定された850以上の惑星は、太陽系で最も大きい木星サイズであるという。

 そのごく一部では、地表が固まっており、周回コースは居住可能なゾーンにある。

 周回コースと惑星との距離が理想的であれば、地表に水が存在し、生物が存在しやすくなる。

 これまでexoluneは一度も発見されていない。

 ライブニッツ宇宙物理研究所の宇宙物理学者レネ・ヘラーとワシントン大学のロリー・バーンズは、
数年のうちに地球外生命体の仮説が現実となると考えている。
 
 そうした物体を発見するために、2009年にケプラー望遠鏡が設置された。

 地球外太陽系の月では、地球外惑星とは天候が異なる可能性がある。
 なぜなら、月は、一般的にその惑星と同期回転を行うため、惑星に対して同じ半球を向けて周回することになるためである。

 詳細は、ジャーナル・宇宙生物学に掲載されている。(RADIO-CANDAより)

>>地球外生命体って、必ずしも人間みたいな形をしているとは限らないし、観てみたいけれど、あんまり会いたいとはおもいません。攻撃的な生物でなければいいですが。
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by sitejm | 2013-01-13 23:32 | 科学

コスタ・コンコルディア

 昨年1月13日、イタリア船コスタ・コンコルディアがイタリアはジグリオ島付近で沈没した。

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 32人が亡くなった。

 管理面、技術面、そして刑事犯罪の視点で調査が行われてきた。
 技術面に関して、10月に公聴会が行われた。

 あれから1年、運命の夜に何が起こったか、明らかになりつつある。(Radio-CANADAより)

>>そういえば、こんな事故がありました。船長が真っ先に逃げたんじゃなかったでしたっけ??
 訳す文面が少なかったのですが、写真が衝撃的だったので。
 亡くなった方のご冥福をお祈りします。

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by sitejm | 2013-01-13 22:37 | エコロジー

Layer Cake

 Layer Cake(レイヤー・ケーキ)とは、
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「下っ端チンピラから上層部ボスまで、裏社会の階層(レイヤー)をケーキにたとえた言葉。一番上は、おいしそうだが、この仕事、そんなに甘くない。」
 
 以上、(株)ソニーピクチャーズのDVDの解説から。

 この映画、想像以上に渋いですよ。

 監督のマシュー・ヴォーンがしきりに、低予算で作った(400万£=今のレートだと5.7億円くらい)、とインタビューで答えているように、ハリウッド映画のような派手さは皆無。

 でも、画面から目を離す間もないくらい。
 工夫があるし、場面展開も速いし、観る側に頭を使わせる。

 マシュー・ヴォーンは「スナッチ」の製作者だそうで、こちらの制作費は8~10億円ぐらいだそう。
 「スナッチ」ではブラピが出ていたからですかね。

 それと比べると、LayerCakeが低予算でできたのは、起用したダニエル・クレイグが007出演前で世界的にはそれほど有名でなかったからでしょう。

 もしこれが、ハリウッド映画なら、クレイグでなくブラピでもいいかもしれません。
 しかし、ブラピにはクレイグのような渋さはないですね。

 さて、LayerCakeでのクレイグが演じるのは、主役の敏腕ビジネスマン。
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 一味違うのが、麻薬の売人ってところ。

 暮らしぶりは裕福そうだけど、危険な仕事だということも良くわかっていて、一仕事終わったら、もう引退しようと思っている。

 そんな折、有能ぶりに目をつけられ、ボスのジミーから、その知人の有力者のお嬢さんで、病院から逃げ出したコカイン中毒者を探し出す、という遂行困難なオファーを与えられる。
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 一方、ジミーから与えられた麻薬の方のビジネスでは、取引相手のせいで、クレイグ演じる主人公まで命を狙われる羽目に!

 そのうえ、頼りにしている仲間まで暴力沙汰を起こして身を隠してしまい・・・主人公をとりまく状況はどんどん厳しくなっていくのです。
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 麻薬売人でありながらビジネスマンに徹していたため、暴力から縁遠かった主人公ですが、身を守るために銃を手に入れます。

 レイヤー・ケーキでのクレイグは銃の扱いを全然知らないド素人。
 そのため、「銃口は上に向けるもんだ!」と仲間から怒鳴られたり、銃口をのぞきこんで見たり、おもちゃをもつ子供そのもの。

 で、すっかりその気になって、廊下を歩きながら、あるいは鏡の前で銃をカチャッ、カチャッと構えてみせるのです。
 このシーンは、007シリーズで初めてダニエル・クレイグを知った人には面白いシーンだと思います。

 DVDに収録された監督の解説入り映像でもマシュー・ヴォーンがこのシーンを見て、
「007に出るからかな?」と言っているのが笑えます。
 さて、ここからかなりネタばれありますので、これからご覧になる方はご注意を!!

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by sitejm | 2013-01-06 21:04 | たまには映画を