海底観測所

 Île de Sein 船が、電話通信用の何千キロ分ものケーブルの這う世界中の海底を開拓する。

 d0051212_2131186.jpg船は科学的な使命に備え、現在、ブリティッシュコロンビアのバンクーバー島に着岸している。
 舟艇にはネプチューンプロジェクトの脊髄とも言うべき900kmほど光ファイバーケーブルが搭載されている。ネプチューンプロジェクトとは、世界初の永久的な海中観測所建設計画である。
 Île de Sein 船が太平洋の底に何キロメートルものケーブルを設置するには、少なくとも二ヶ月ほどかかるだろう。

 計3,000kmのケーブルが2,000mもの深海に敷設される。そこには、メタンハイドレードや、異質の魚類やそのほかの生物が生息しているのだ。この地域は、連続的に海底地震が発生している場所でもある。
 ネプチューン観測所の建設は、来週から開始される。プロジェクトは2004年から開始され、海底のデータを画期的なロボット観測機や写真、ビデオ、高度解析ビデオなどを用いて集積している。

「こうした技術のお陰で、365日中、24時間中、情報を集積できるのです。塩分濃度、水圧、温度、そして写真やビデオなどの全ての情報を、です。」と、ネプチューン・カナダ事務局の管理者Benoît Pirenneはいう。
 太平洋の活動記録や地震学のサマリーなどはオンラインで30箇所の研究所に送られる。
 これらは、気候変動上の研究をさらに進めるのに重要な情報だ。
 また、海溝にある、天然資源や、動植物の新たな発見につながるだろう。
 
 これらの情報は科学者たちだけでなく、一般人もオンラインで見ることができる。とはいうものの、ネプチューン観測所が各地に科学的データを送るようになるのは、2009年のことだ。
 建設に関しても、ネプチューンは、欧州、アジア、合衆国の同様の海底観測計画のモデルとなっている。(Radio-CANADAより)

>>海底の様子、一般人が見ても、はーーん、って感じで終わるような気も。それにしても、マニアックなネタですみませんねえ。図はわてくしの永遠の愛読書「海底二万海里」から。
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by sitejm | 2007-08-26 20:58 | 科学

女の子はやっぱり桃色が好き

d0051212_21104615.jpg 昔から、色の好みに関しては、数々の研究がなされてきた。
 研究結果が分かりにくく、矛盾しているような場合、結果として、万国共通で青が好まれるという結論に至っている。

 しかし、個別の色について、男性と女性は本当に同じ色を好むだろうか。

 実際は、男の子は青を好み、女の子はピンクを好む、と分類されがちであるのは、習慣や消費生活の中で培われたと言うよりは、生物学的な根拠があったのだそう。
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 ニューカッスル大学の二人の研究者は、「現代生物学」に研究結果を発表した。
 アニャ・ハーバートとヤシュ・リンは、20歳から26歳までのボランティア208人に対して調査を行った。
 さまざまな色の長方形の図形が示され、ボランティアたちは出来るだけ早く好きな色の方にカーソルをマウスで動かさなければならない。

 最も好まれたのはであることが分かったが、女性は、より色に近い青を選んでいた。
 男性はアクアマリンを好む傾向があった。
 
 得られた結果は、文化によっても異なる場合があるので、37人の中国人と171人の白色系イギリス人について、テストを行ったところ、男性も女性も最初のテストと同じ傾向を示したのだ。
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 「この研究は、初めて、ヒトの視覚の赤-緑軸は性別によって、大きな違いがあることを明らかにしたのです」とヤシュ・リンは言う(タイム誌)。

 関連調査によると、女性の好む色と、緑色の中で赤色を識別する能力は、太古の男女の役割にまで起源をさかのぼるのだという。

 たとえば、男性は狩をし、女性は果物を摘んでいた。
 女性は素早く果物を見つける必要があったのだ。
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 他の仮説では、母親は、子供の肌が赤くなるとき、たとえば発熱などを敏感に察知するためである、とも言われている。
 この結論を明確にするために、アニャ・ハーバーツとヤシュ・リンは、異なる文化や年齢群についても、個々にテストを実施しようと考えている。
(Radio-CANADAより)

>>そういわれると、ワテクシは子供の頃からブルーが好きでしたが、子供の頃はスカイブルー、今は紫色を帯びた青が好きですな。
 うちの父は、母親が赤色の入った靴下やハンカチを父に買ってくると、「赤は女の色、青は男の色や、というてるやろ!」とよく怒っていました。わてくしはそういう父を見て、なんて石頭と呆れたものですが、この記事を読んだ今となっては、感慨深いかも!?

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by sitejm | 2007-08-22 21:06 | エコロジー

インコは戻ってきたか

d0051212_737114.jpg 「イコン」(聖画像)とは、ギリシャ語なのだそうだ。
 イコンという言葉は、とある雑誌で、キプロスの特集がされていたのを読んで知った。
 特集記事を書いていたのが、篠田節子女史であった。

 キプロスには興味を持ったし、篠田節子という作家にも関心があったのに、なぜかこの、キプロスを舞台にした小説を読むことはない、とずっと思っていた。

 「イコン」というだけでもう、宗教臭がぷんぷん漂って(ギリシャ正教には興味がなくはないのですが)、コムツかしいんだろう、心のきれいな人たちがでてくるんだろう、ああ、嫌やねえ。

 しかし、つい、数日前に気づいたのだ。

イコンインコは戻ってきたか」だったのだ、と。

 急に、読みたくなりまして。てへ。 

「地中海の真珠、キプロス島を取材で訪れた編集者・響子とカメラマン・桧山。
銃声、停戦ライン、軟禁…。
 激動の歴史の名残を留めるこの地で、生死をかけた愛と冒険の嵐に巻き込まれる。
壮大なロマン。」(紀伊國屋BOOKSより)


 とあり、さらには、作者自身の言葉

「私にしては珍しく、ハーレークインもまっさおの、大ロマンス小説を目指します(笑)。
男と女は、一線を超えられるかっていう・・・。(小説すばる5月号、篠田節子対談記事より)

 
 だそう。

 バリバリ働く中年・更年期、所帯持ち、姑持ち、オバハンに足を突っ込んでいるのに気づきながら見ぬフリをしているという30代後半女性が的確に表現されているのは、さすが。

 現実的なロマンスかも、と思えば、それはそれで。

 中年以降の男は、顔なんかじゃないんですよ。収入でも、背丈でも。
 鍛えられたボディと度胸とちょっぴりの鈍さですな。まったく。
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by sitejm | 2007-08-19 07:37 | 読書も好きです(いろいろ)

アフリカよりアジア

 アフリカから何度もヨーロッパに渡った民族による欧州の植民地化は、広く知られている仮説どおりではなかったようだ。
d0051212_2058084.jpg 事実、数百万年にわたり、アフリカからヨーロッパへ移り住む民族より、アジアの民族の方がヨーロッパに大きな影響を与えているのだそう。(←全ての人類が受け継いでいるというミトコンドリア)

 スペインやイタリア、そしてドイツの人類学者らが、アフリカ人、アジア人、そしてホモヒポポタマスの5,000個を超える歯の化石を調べ、これらの結論にたどりついたのである。
 
 この調査結果によると、ヨーロッパ人の歯はアフリカ人の歯より、アジア人のそれに近いのだという。
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 調査は、180万年前から、ネアンデルタール人の登場する25万年前の期間について行われた。その結果、ユーラシア大陸とアフリカ大陸の人類は、長い期間を経て、異なる方向へ向かっていったことが分かった。

 詳細な研究結果は、アメリカ国立科学アカデミー年鑑に掲載されている(Radio-CANADAより)。

>>特に何と言うことのない記事ですタが、ワテクシ的には、「人類は、すべて14万年前から29万年前のアフリカにいた女性ミトコンドリア・イブの子孫である」ということをついでに知って、感動しました。
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by sitejm | 2007-08-18 20:58 | 科学

アリの体験

 わたしたちが若いときに経験したことが、後のその人にしばしば影響をあたえることは、よく知られている。

 フランスの研究者らが、Cerapachys biroi(jm注:クビレハリアリ)というアリの種類でも、l同じことが起こっていることをつきとめた。
 
 アリは日本や台湾に生息する種で、他の種類のアリを餌にすることもあるのだという。

 研究者らは、 Cerapachys biroi を二つのグループに分けた。一つは餌のアリが混在したグループ。もう一つは、餌のアリが混在していないグループである。

 一月後、研究者らは、前者のグループでは、餌を探すのが上手くなっており、一方、二つ目のグループでは若いアリを巣の中で育てるのが上手くなっていることに気づいた。
 
 このアリは受精なしで単為生殖することから、調査サンプルに選ばれたのだそう。

 個々のアリが遺伝学的にも個体であることは、アリの仕事の分配に影響を及ぼす4つの要因、すなわち、遺伝や形状、支配関係(個体であることから、この種のアリには階層がない)、そして年齢を考慮せずに調査ができるということである。
 ただし、年齢については、研究者らは、同じ日に生まれたアリをサンプルとすることにしている。

 研究者らによると、この調査結果によって、個々のアリの経験がアリ社会の形成に役立ち、経験が行動の発展の基礎となることが明らかになったのだという。
 
 8月7日発行の「現代生物学」誌では、実験エソロジー研究所の生物学者らの論文と、パリ13大学の論文が並んで掲載されている。(Radio-CANADAより)

 関連記事:「蟻の助け合い」

>>写真を探そうと思いましたけれど、エグイ写真が多くて、ムシ嫌いにはゾゾ気が差してきて止めました。
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by sitejm | 2007-08-15 23:03 | 科学

DEAR FRANKIE

 「DVが原因で離婚したシングルマザーのリジー(エミリー・モーティマー)は、耳に障害を持つ息子フランキー(ジャック・マケルホーン)と二人暮しをしている。リジーは息子に「父親は船乗りで世界中をずっと旅している」と嘘をついていたが……。」(yahoo!映画より)
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 テレビでやっていたのを何となく見たのですが。
 有名どころは「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラーくらいで、何の期待もなく見たのですが。
 これがどうしてどうして。

 日本ではあまり人気がなかったのかな?

 フランキー役のジャックの演技は子供らしく可愛い反面、とても切ない。

 母親リジーを演じるエミリー・モーティマーは、母親というには若々しく見えるのですが、それがまた独特の雰囲気を出しています。
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 そして、ひょんなことで現れるジェラルド・バトラー。
 オペラ座・・のときはマスクで顔を隠していたので、もしかして美形?と思われたのですが、素で見ると普通のおっさんです。しかし、そのおっさんぶりが、この映画ではとてもナイス。

 地味なイギリス映画が、ど派手なハリウッド映画にかき消されない訳ですわ。
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by sitejm | 2007-08-12 16:59 | たまには映画を

脳じゃなくて、鼻でした

 男女の性行動の違いは、脳ではなく、鼻の違いによるものだったのかも。
 ただし、マウスの場合であるが。

 合衆国のハワード・ヒュージ医療研究所の研究者らは、マウスの性行動は脳の作用によるものではなく、鼻の奥にある器官によるものだと証明した。

 問題の器官は、異性をひきつけるために分泌されるフェロモンを嗅ぎ分ける副嗅覚器である。

 その器官を発見した研究者らは、メスのマウスの副嗅覚器の遺伝子を操作している途中に、これらのメスのマウスが、オスのような交尾行動や他のメスへの求愛行動を行うことに気づいた。
 また、通常、メスのマウスは生まれた子供と一緒に過ごすが、副嗅覚器を操作されたマウスは、子供を産むなり捨ててしまうことが分かった。

 オスのマウスとの決定的な違いは、オスの場合、マウスの副嗅覚器を取ってしまうと、大人しくなり、他のマウスを襲うようなことがなくなってしまう。
 
 このほかにも、オスのマウスについて研究報告がある。

 副嗅覚器の性行動への関与を調べるため、研究者らは、遺伝子が組みかえられていないマウスの器官の除去手術を行った。
 結果は同じだった。

d0051212_15322446.jpg 総括研究員のキャサリン・デュラックによると、メスのマウスの脳にはオスと同じような行動をする回路があり、逆にメスのような行動を取る神経経路がオスにある。
 副嗅覚器にはメスの男性的な性行動を抑制する働きがある、と研究者らは考えている。
 
 研究者らは、オスのマウスの副嗅覚器を除去すれば、オスがメスのような行動をするかどうか、新たに研究している。

 しかし、彼らはこの研究結果は、ヒトの場合に適用するべきではないと警告している。
 なぜなら、ヒトにはマウスのような副嗅覚器がないためである。
 しかしながら、この調査結果は、性別によって異なるヒトの行動の研究において、新たな道を拓くのではないか、と彼らは言う。
 調査結果はネイチャー誌のウェブサイトに公開されている。
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by sitejm | 2007-08-12 13:39 | 科学

カフェインで記憶力アップ!?

  専門家の中には、カフェインを支持する人もあれば、揶揄する人もある。
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 しかし、フランスの研究者らが大量にカフェインを摂取する人-実際にかなり大量に-にとって、よい知らせをもたらした。
 一日に最低3杯のコーヒー又は6杯の紅茶を呑む人は、記憶力や認識力が向上するという研究結果が出されたのだ。
 ただし、65歳以上の女性の場合である。

 フランスの国立健康医学研究所(INSERM)の研究者らは、4年にわたり、65歳以上の女性4,197人と男性2,820人のグループに対して、カフェインが身体に及ぼす影響を調査した。

 知識や年齢、学歴、そして循環器系疾患などのあらゆる因子について考慮した上で、一日に3杯以上のコーヒーを飲んだ女性の認識力は、2杯以下、あるいは全く飲まなかった女性に比べ、格段に優れていたという。
 
 カフェインの記憶に対する効果は、年齢が上がるとともに増加するのだという。d0051212_151483.jpg

 研究者らは、現在、なぜ男性の場合、同じ効果が観察できないのかを調査している。
 研究者らは、カフェインの新陳代謝プロセスが男性と女性で異なるか、あるいは男性の場合、何らかのホルモンの作用が生じるため、効果が出ないためではないかと考えている。
 
 研究者らは、生物のメカニズム上で、カフェインによる治療が可能かどうか、さらに研究を進めている。

 研究結果はメディカル・ニューロロジー新聞に掲載されている。
 
>>多くのコーヒー好きが「おっっ」と思って、ただし書きを読んで、がっかりしたに違いない記事の一つですね。
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by sitejm | 2007-08-11 15:01 | ヘルス

800万年前の森

 ハンガリーで生物学史上、驚くべき発見がなされた。

d0051212_14344861.jpg ハンガリー最北のBukkabranyでは、なんと800万年前の湿原性スギの小さな群生がよく保存された状態で発見されたのである。
 
 炭鉱夫らが特殊な木の幹を見つける作業中、同時にヌマスギの森が見つかったのだそう。
 
 「この発見はとても稀少なものです。というのも、木は、珪化や炭化することなく、木質をきちんと保存した状態で残っていたからです」と、Otto Herman博物館のTamas Pusztai氏は言う。

 発見された16本の木は、800万年前に生長していたもので、深さ60m、表面の広さ3500m2の巨大なクレバス内で発見されたという。

d0051212_1435055.jpg 幹の直径は2~3m、高さは6m。当時は30~40mの高さまで育っていたと推定される。

 1千万年前の中新世には、ヨーロッパのこの地域は巨大なパノン湖が広がり、泥状地や湿原地となっていた。
 
 これらの木は、1000年から1500年間程度、森を形成していたと推定されている。

 研究者らに依れば、このように木が保存されたのは、突然の砂嵐によって、6m程度の高さまで砂が森を覆ったことによるのだという。

 現在では、これらの木は大気や日光に触れると砕けちってしまう恐れがあるため、移転させることは不可能である。

 木の幹を壊さないよう、調査は慎重に行われた。

 同様の古い森林が日本でも発見されているが、考古学者らはコンクリート製の囲いで保存しているという。(Radio-CANADAより)

>>日本で発見された例とは、「地底の森ミュージアム」のことかな?
 化石化した例なら滋賀県にもあるようです。 

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by sitejm | 2007-08-04 19:21 | 科学

オランウータン

 オランウータンと遊んでいたら、「絵を描いて見せて」と言われた?!

d0051212_19392188.jpg 英国の研究者によると、アジアの大型の猿は、ゼスチャーゲームのようなことをして、コミュニケーションをとろうとするのだそう。

 セントアンドリュー大学の霊長類研究者によると、猿たちは自分の意志がきちんと伝わるように、いくつかのゼスチャーを繰り返すのだという。

 2種類の森に住む6頭のオランウータンに対して調査を行い、ヒトと同じようなゼスチャーを使うかどうかが観察された。

d0051212_19393060.jpg その結果、オランウータンたちは、「絵を描いて見せて」といったゼスチャーで意志を示すのだと言う。(→ヒトよりよっぽど神に近いようなオラン様)

 研究者らは、大型の類人猿の種は進化の途中で、こうした能力を培ってきたのではないかと考えている。

 調査結果は、現代生物学新聞に掲載されている。
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by sitejm | 2007-08-04 19:16 | 科学