<   2005年 12月 ( 7 )   > この月の画像一覧

神の手

d0051212_194654.jpg ソウル大学の黄禹錫(元?)教授により、ヒトクローン胚から11のES細胞を作成したとする論文データが、捏造であったことが明らかにされた。

 現在、ヒトクローン胚からのES細胞作成技術開発(サイエンス誌2月)、世界初のクローン犬誕生(英ネイチャー誌8月)などの研究についても、虚実が検証されているという。

 まさに「エセ科学とエセ学習」に相応しい?

 科学界のデータ捏造は珍しく思われるが、この事件は氷山の一角であるらしい。

 6月9日付けのネイチャー誌に掲載された調査によれば、この調査に協力した研究者3,247人のうち約1.5%=48人が改竄や盗用を行なったことがある、と認めているのだそう(Hot Weird JAPANより)。

 生活に関するところでは、姉歯建築士ほか、による耐震強度偽装事件もある。

 また、今年の総選挙に絡んだ、長野県の田中知事と亀井静香氏の会談に関する某新聞社の記事ネタモト捏造事件もあった。

 この新聞社では、1989年の4月にも、八重島のサンゴに自ら傷をつけ、ダイバーのモラル低下を訴えた記事と写真の捏造事件があった(・・この新聞社を誹謗中傷しているわけでなくって、事実を書いているだけですので。私は10年以上もこの新聞社の新聞を取ってるんですから)。

 考古学界でも捏造が多い。
 アマチュア考古学者 藤村新一氏による大規模かつ長期的な捏造事件は記憶に新しい。

 「旧石器時代の上限を次々と数十万年単位で遡らせるほどの輝かしい成果をあげ、一時期は「ゴッドハンド(神の手)」と称されるほど」(wikipediaより)だったそうだ。

 しかしながら、あまりの手際の良さから、それを怪しんだ新聞記者が発掘現場で張り込んだところ、氏はせっせと穴を掘って自分の持っていた縄文期の石器を埋めていたという。
 このことは2000年11月5日の毎日新聞で報じられた(この結果、それ以前の数十年の歴史が架空のものとなったそう。その時代にせっせと学校で歴史をお勉強したのは何だったんだか・・・・)。

 事件発覚後、藤村氏はぐしゃぐしゃに泣きながら謝罪をしていた。
 そのときの彼がまっ黄色のレインコートのような服を着ていたのが印象的であった。

 ヒトが黄色を身に着けたくなるのは、心身ともに快活で、未来に何かいいことが起こりそうな期待に溢れているときだという。
 彼が全く逆の状況で黄色い服に身を包んでいたのは、とても不自然であった。

 彼は「やっとバレたよ。」とほっとしていたのではないかとも思ったりして。

 ソウル大の黄教授は貧しい母子家庭から苦学の末、獣医大に入り、1日4時間の睡眠で研究を続けたという立志伝中の人物だったという。
 その人に、周囲は期待し、尊敬し、韓国の科技省などは3億円以上もの支援を行った。

d0051212_213084.jpg 姉歯元建築士も母子家庭で母親想い。
 こつこつと勉強し、働き、築き上げた一級建築士のキャリアであった。
 生活を守ろうとした彼も元請業者の圧力が大変なプレッシャーとなって、偽装に及んだそうだ。偽装が見つかってホッとしたところがあるとも言っていた。

 藤村氏の捏造も姉歯氏の偽装もプロがきちんと見れば、すぐばれる程度のウソだったという。
 藤村氏の件に至っては、97年12月、約30キロ離れた袖原遺跡と中島山遺跡で別々に発見された石器の切断面がピッタリ一致していた、という妙な発掘があった。

 でも、誰も確かめなかったのだ。

 捏造はしたものの、本物を探して、遺跡が出そうなところを土日を返上してこつこつと歩いて回ったという藤村氏は、「神の手」と呼ばれることが「とても不愉快」だったそうだ。

 事件後、氏は精神に不調を来たして入院中であると聞く。

d0051212_2151035.jpg 「神の手」を作りたがったのは、普通の頑張り屋さんを期待と圧力で追い立てた周囲の人々であった。 

クローン2
[PR]

by sitejm | 2005-12-29 19:44 | 科学

Joyeux Noël

d0051212_0283740.jpg


 クリスマスなので(って、あんまり意味ありませんが)、きれいな画像を。(yahoo!franceのyahoo!actualitesより)

 写真はフランスの老舗デパート「Galeries Lafayette」のイルミネーション。

 23日の金曜日の入込客数は17万人だったとか。
 東京ディズニーランドの1日あたりの平均入場者数が10万人を切ることを考えると、すごい人数。
 とはいっても、クリスマス前の駆け込み的買い物による増なので、大型液晶テレビのような高額な買い物よりは、香水のような咄嗟のプレゼント的な商品がよく売れた模様。
[PR]

by sitejm | 2005-12-25 00:40 | 文化

対岸の・・

d0051212_0241068.jpg「イブに凍てついたアムール川を眺めるカップル」

 ロマンチックぅ~

 ・・・・などと言っている場合ではない。
 ロシアの大都市、カバロフスク市内を流れるアムール川にも11月に吉林省で発生した爆発事故による汚染水が到着したのだ。

 冬季は河川水は凍っているが、専門家は春になって解け始めたときの影響を心配している。

 中国の河川の80%が公害により汚染されているのだという。

 ベンゼンの混じった汚染水は、1月5日ごろには人口40万人の都市Komsomolskをとおり、最後にオホーツク海にたどり着く。

d0051212_0242662.gif 右図をご覧ください。 日本は何も対策を講じていないけれど、オホーツク海の位置を見た限り、対岸の火事と言えるだろうか。 

歴史は繰り返すみたい
[PR]

by sitejm | 2005-12-24 23:59 | エコロジー

フィギュアスケート

 15歳の浅田真央ちゃんが、フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルで初優勝を飾った。可愛らしいので銀盤の女王というより、王女ちゃまという感じ。
 
 真央ちゃんの活躍がさんさんと輝く一方で、2位のSlutskayaも3位の中野ちんも、判定が納得いかないようなコメントを残していたのが気になるところ。

 浅田真央が年齢制限のため、トリノ五輪に出られないことと判定は絡んでいるのか・・?と、つい、訝ってしまうけれど、ルールはルールなので仕方ない。
 これが揺らぐと、「ただし、15歳未満の者であっても、ISU会長の認めるものを除く・・」なんていう特例を設けなくてはならなくなったりして、反ってややこしいし、浅田真央が関係者からバッシングされる恐れもあるだろう。
 それに、五輪に出られなくて一番悔しい思いをしているのは、真央ちゃんだろうし。
 
 ところで、yahoo!franceのスポーツニュースでGPファイナルの写真集を発見。
 浅田真央も可愛らしいけど、ロシアのSlutskayaも美しい。正に冬の華!↓
d0051212_1735233.jpg


 ペアやアイスダンスの演技もすごい!↓
 
d0051212_17362614.jpg

 ↑ドイツのAliona Savchenko とRobin Szolkowy 。ペアで銅メダル。

 
d0051212_17442280.jpg

 ↑さすが中国4千年の歴史! ペアで銀メダルのDan ZhangとHao Zhang。 ちゃ、ちゃんと受け止めてよね!

 
d0051212_1745559.jpg

 ↑サボテン!?(小学生のときに、「組体操」でやりませんでしたか?)アイスダンスで銅メダルのMarie-France DurbeuilとPatrice Lauzon。

 
d0051212_1750014.jpg

 ↑体のしなやかさにもびっくり!イスラエルのGalit ChaitとSergei Sakhnovski。アイスダンスで4位。
 
 ・・しかし、しなやかすぎて、見た目どうなってるのか判らない姿も。
 ウクライナの Elena GrushinaとRuslan Goncharov↓ アイスダンスで銀メダル。
d0051212_175823.jpg


 「アイテテテ・・アンタ!髪、引っ張ってるヨ!」と言ってそうなロシアのTatiana Navkaと Roman Kostomarov↓
d0051212_17593918.jpg


 複雑すぎて何を表現しているのか、途方に暮れそうなペアも!
 
d0051212_181816.jpg

 ↑フランスのIsabelle DelobelとOlivier Schoenfelder。さすが芸術王国フランス!?
 アイスダンスで6位。

 群を抜いてすごいのが上の写真で髪を引っ張り合っていたロシアのTatiana NavkaとRoman Kostomarov。
 GPのアイスダンスでなんと3連覇!!

 でも、あの~、そのポーズで何を表現しておられるんでしょうか・・??↓
 
d0051212_181276.jpg

 意味はわからないけれど、3連覇とはとにかくすごい!!

(おまけ)
 こらこら、リンク上で。
 写真はMichelle Kwanにキスするカナダの元世界チャンピオンKurt Browningだそうで。
d0051212_1883955.jpg

[PR]

by sitejm | 2005-12-18 17:56 | スポーツ

ムースポート

d0051212_1435539.jpg ジーン・ハックマンとレイ・ロマーノの共演によるコメディドラマ。

 モンロー・コール(ハックマン)は、 米国大統領を2期に渡って務め上げた後、 ニューイングランドのメーン州にある故郷に帰ってきた。そこは"ムースポート"と呼ばれる小さな町で、 帰郷したコールは町のゴルフ場に通いながら回想録を執筆するという、 のんびりした引退生活を送るつもりだった。そんななか、 コールのもとに、 ムースポートの町長に就任してほしいとの要請が届く。断る理由のないコールはその要請を快諾するものの、 町長選に思わぬ対抗馬が現れて…。

 というストーリー。
 一体、誰が主人公なんだかわからなくなるドタバタ。
 でも小粒ながら面白いコメディ!

 案外コメディ出演の多いハックマンだけど、どんなバカな役をやってもバカな俳優には見えないのが渋い。

d0051212_1436738.jpg しかしながら、最も際立っていたのが、モンローの長年の秘書を演じるマーシャ・ゲイ・ハーデン。元大統領の間抜け振りをやきもきして眺める表情がとてもうまいし、声もかわいい。なんだかこの人が主人公だったように思えてきた。


 
[PR]

by sitejm | 2005-12-18 14:33 | たまには映画を

イカ

 先日、深海で卵を抱えるイカの姿が米国で撮影されたという記事を見た。
 
 イカの卵は、通常、産み落とされたら、母親から離れ、ふわふわと海流に乗って漂っていると考えられていたという。

d0051212_22202519.jpg 撮影されたのは「テカギイカ」で、卵は左図のAスルメイカタイプのようだ。(写真と内容、全国いか加工業協同組合さんの「イカ面白倶楽部」より。イカの、いや、以下の内容も同。)

 卵の形状もさまざまで、Aのように直径80cmくらいの寒天質に2,000~3,000個の卵が内包されているタイプから、B、Cの卵のように一粒づつ寒天質にくるまれてぶどうの房状に集合するタイプ、D~Fのように卵が一列に並んで収まっているタイプなどがあるそう。

 この卵が生まれる前に、当然、イカも雌雄の自然の営みを行うのであるが、イカの場合は、「交尾」でなく、「交接」という手段を使うらしい。d0051212_2273168.gif
 要は、オスのイカが交接腕と呼ばれる腕を使って、精子の入ったカプセルをメスに渡す行為を「交尾」とは区別して「交接」と呼んでいるようなのだが、右図を見た限り、いずれでも・・。

 ところで、イカの種類について、自分などは、スルメイカ・モンゴウイカ・ホタルイカくらいしかしらないが、世界中には450種類ものイカが生息しているそう。

d0051212_22204448.jpg←こんな面白イカ(ダンゴイカ。うまいのかな?)もいたりして、イカにもタコにも奥の深い生き物である。
[PR]

by sitejm | 2005-12-17 22:50 | 科学

d0051212_1253137.jpg 英国の発明家ハワード・ステイプルトンさんが、「蚊」を発明した。

 「蚊」というのは、あの夜中にプ~んと夏から秋にかけていやらしく飛び回って血を吸うヤツではなくて、彼の発明した「うるさい若者を追い出す装置”The Mosquito”」のことである(写真はハワードさん。手に持っているのが「蚊」みたい。それにしても英国の人って、誰でも写真写りが上向き加減の「おれさま系」に見えるんですけど、気のせいでしょうか)。

 この装置を使えば、スーパーなどのお店でたむろしては騒ぎ立てる若者たちを、超高周波音で追い払えるというのだ。

 彼の発明のヒントとなったのは、ハワードさんが12歳のとき、父親とロンドンのとある工場を訪れたときのこと。

 工場内の装置によって発生する騒音があまりにもやかましくて、彼はとても耐えられなかったが、どういうわけか、工場内で働いている大人たちにはそれが聞こえなかったのだというのだ。

 今や39歳となった彼は、「子供は大人と比較して、より高周波の音を聞き分けることができる」ことに気づいたのである。

 「The Mosquito」は20ないしは30歳未満の若者たちにしか聞こえない高周波音を発生する。高周波音量を上げることで、スーパーでたむろする若者たちも、音のうるささに耐え切れず、数分でその場から逃げ出してしまうのだという。

 英国のスーパー店長で、若者の悪さに苦慮していた男性が、ハワードさんからお試し用のTheMosquitoをもらって、使ってみたところ、効果は即効かつてきめんだったと言う。
(以上、「THE AGE(11月30日)」より。写真も同。)

 足腰や目や歯、記憶力の衰えには誰しも気づくけれど、熟年になるまではあまり気にならない「聴力」に目をつけたところがお見事。

 年齢による周波数別の聴力については、(社)人間生活工学研究センターで研究がなされている。それを顕著に表したのが下記のグラフ。

d0051212_1247647.gif


 4000Hz以上では、20代と40代以降の世代に明らかな差が生じている。

 年を取るにつれ、知らず知らず、いろんなものを失っていくんですな。
[PR]

by sitejm | 2005-12-04 12:52 | 科学