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真実は科学の中に

 何世代にも渡って伝えられる迷信。
 医学に関する迷信は、完全な間違いであることもあれば、ある意味では合っている場合もあり、科学に応用されるようなものもある。

 インディアナ大学の研究チームが医学文献を調べ、これらの正誤をはっきりさせようと試みた。
 
 「私たちの脳はその10%しか使われていない」
 何百年も前からそういわれており、現在ですらそう信じる人は多い。
 近年の目覚しい脳科学の進歩があっても、そのように信じられている。
 脳科学においては、脳のさまざまな領域にダメージを与えると、精神面に影響を与えたり、個人の人格に影響を与えることすらあると言われている。
 想像力のテストの結果、どの脳の領域も全く動いていないとか停まっているということはなかった。
 
真実は科学の中に_d0051212_2131566.jpg 「一日に8杯の水を飲むのは、健康に良い」
 1945年から、メディアにも取り上げ続けられている迷信だ。
 しかし、これは、フレデリック・ステアのような有名な栄養学者に科学的に証明された事実でもなんでもないのだ。 
 実際は、毎日の水分補給は、ジュース、ミルク、紅茶、コーヒーなどの摂取で十分である。
 水の飲みすぎは危険なことすらある。

 「髪と爪は死後も伸び続ける」
 この迷信は、錯覚によるものだ。
 実は、皮膚が死後に縮んでいる。これによって、髪や爪が伸びたように見えるのである。
 死ぬと複雑なホルモンの分泌が止まり、これが皮膚の収縮を引き起こす。

 「毛髪を剃ると、濃く、太くなる」
 メディアにも良く取り上げられており、これらを信じている美容師もいる。真実は科学の中に_d0051212_2132829.jpg
 しかし、1928年以来、数々の研究が行われ、この迷信は嘘だと証明されている。
 やはりこれも錯覚が原因で、生えてきた毛髪の先端が、元の髪より細くないので、太くみえるだけである。

 「暗がりで本を読むのは目に悪い」
 これも誤りだ。
 このことは、読書に適した灯りのないところで本を読むと、読みにくくて集中できないことからこのように云われるようになったのではないかと言われている。
 暗闇の読書が目に良くないことは事実だが、決定的に悪くなると言うわけではない。

 「七面鳥を食べると眠くなる」 
 七面鳥がいる限り、この迷信は次世代に伝わるだろう。
真実は科学の中に_d0051212_21321976.jpg 眠気を呼び起こす原因は、アミノ酸の一種トリプトファンだ。
 しかし、七面鳥の肉のトリプトファン含有量は非常に少ない。
 実際は鶏肉や牛肉よりトリプトファンの含有量は多くなく、豚肉より少ない。
 どんな食物も、たくさん食べると血流を減らすので、脳に酸素を送る量が減り、これによって眠気が引き起こされるのだ。


 「携帯電話は病院内で凶器となる」
 調査結果によると、携帯電話を病院や診療所でつかったせいで、死んだ人はいない。
 しかし、アラームの誤報や、モニターが見えにくくなる、心電図が正確に読み取れない、といった影響は報告されている。
 麻酔専門医が行った調査では、内科医の携帯電話の使用が、コミュニケーションの遅れによる医療過誤と関連性が低いことが解っている。

 迷信に関する調査結果は、英国医学新聞に掲載されている。(Radio-CANADAより)

>> 脳があんまり使われていないとか、暗がりで本を読むと目が悪くなるというのは信じていましたが、ほかのは「エセ」であることは、よく知られた事実のような。
 七面鳥を食べると眠くなる、というのは初めて聞きましたけど、そら、クリスマスは飲んで食ってするから、眠くなるやろ、と。

by sitejm | 2007-12-26 21:26 | 科学