単位の情熱
単位の情熱は短編集。
これまでに既に読んだ短編も入っていますが、「単位の情熱」「社員廃棄院」など、労働力の安易な使い方を背景にしたストーリーが自分には興味深かったです。
「働く人間を員数、単位としか見ないホテルマン稼業から抜け出したい一心で作家を志した」作者の怒りや、冷静にそれを見ているのが読み取れます。
美容師を扱った「殺意の造型(ヘアー)」は、ちょっと気色悪い系でした。新鮮ですが。
「特に私の愛着の強いものばかり・・」とあとがきに記されているのにも、なんだか意外でした。
by sitejm | 2006-11-25 20:48 | 読書も好きです(森村誠一作品)