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働きアリの決死の戦い

 年をとった働きアリの一部は、侵入者が来たときは、自らの命を投げ出すミッションを背負っている。
 チェコの研究者らがこんなことを発見した。

 チェコ科学アカデミーの生物学者ジャン・ソボトニック氏らは、亜熱帯種のNeocapritermes taracua の働きアリの多くは、胸部と腹部の接合部に青い斑点があることに気づいた。
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 この斑点のサイズはアリによって異なり、まったく斑点のないものもあるという。

 研究者らはこれらの斑点は、銅を含むたんぱく質の結晶構造からなることを特定した。
 これらの2つの物質は、この昆虫の背部の腺から生成される。

 この袋状の構造には、1対の唾液腺も構成されている。

 青い斑点のある働きアリは敵に攻撃されると、肌を破って、敵にとっては毒性のあるねばねばした液体を放出する。
 この液体の放出で、結局は働きアリ自身も死ぬことになる。

 この毒性物質は、アリの表皮が破裂したときに、青い結晶部分と唾液とが化学反応して生成される。

 また、研究者らは、働きアリの口蓋部は、加齢とともに結晶が増加していくため、衰えていくのだという。
 そのため、栄養を摂取することをあきらめてでも、死の戦いに挑むかのように見えるのだという。
(Radio-CANADAより)

 研究結果の詳細は、サイエンス誌に掲載されている。(Radio-CANADAより)  

by sitejm | 2012-07-29 15:07 | 科学